今更だがバレンタインのssだぜ！！

最近忙しそうにしていたし

まさか今日あなたが来るとは思わなかったから…

「ないよ」


２月14日
バレンタインデー


日本では好きな人にチョコレートを送る日

なのだが

その日僕の手元には、遠路はるばる訪れて来た恋人に渡すチョコレートは無かった。

「マジで…ちぇー…恭弥のチョコ楽しみにしてたのに…」

がっくりと肩を落として拗ねる姿は、マフィアのボスというよりは小学生のようだ。

でも無い物は無いんだからしかたがない

「自分はそんなにいっぱい貰ってるのに…ずるいぜ恭弥」

応接室のソファに無造作に積み上げられた僕当てのチョコレートの山を、うらめしそうに眺めながら彼はぼやく。

「あなただって…どうせいろんな人から貰っているくせに」

「今は持ってねーじゃん、なぁ…そんなにあるんだから１個食おうぜ」

無遠慮にチョコレートに手を出そうとする彼をトンファーで威嚇する

「ダメだよ。これは僕のなんだから」

１個たりとも渡さないよ

「なんだよケチ…」

それに…

「予告も無く来るから悪いんだよ」

ホントこの人はいつも間が悪い…

「え…？」

だって最近忙しそうだったし
誕生日の翌日に会いにきたばかりだったし

「そんなに僕からのチョコが欲しいなら、さっさと国に帰れば良い…」

チョコレートを用意していなかったわけでは無かったんだ

でもどうせ会えないと思っていたから…

「…まさか恭弥…」

彼が気付くと同時に、彼の携帯電話が鳴る

「…なんだロマーリオ」
『良かったなボス、本部に荷物が届いてるぜ』

恭弥からな

全部聞き終えないうちに彼は電話を切り

子犬のように僕にとびついた


「分かったらしばらくチョコはおあずけだよ」

市販の物を送っただけだけど

せっかくこの僕が選んで送ってあげたんだから

僕からのを受け取るまでに他の誰かからの物を口にするなんて許さないよ…


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ホントは昨日上げるはずだったんですが…寝てしまいましたので


間の悪いへなちょこ彼氏を大事にしてあげる恭弥の図です

なんだかんだでこの2人にはラブラブしていてもらいたいな…